東京家庭裁判所 昭和28年(家イ)622号 審判 1953年6月06日
国籍
アメリカ(メイン州)
住所
東京都○○区○○ハイツ
申立人
メアリー・ピカツト(仮名)
国籍
アメリカ(メイン州)
住所
申立人に同じ
相手方
ウイリアム・ピカツト(仮名)
右当事者間の離婚等事件について、当裁判所は申立書及び当事者双方の陳述に基いて夫の本国法であるアメリカ合衆国メイン州の離婚に関する法律並びに日本国の民法及び家事審判法を適用し次の通り審判する。
主文
申立人と相手方は本日離婚する。
(家事審判官 近藤綸二)
申立の趣旨
申立人は相手方との離婚の調停を求める。
事件の実情
一、私達は一九五〇年六月○日東京において結婚しました。
二、申立人も相手方も米国citizenでありまして申立人は米人学校の教員相手方は技師をしています。
三、相手方は結婚当初は円満な人でしたが昨年暮頃より申立人に対する愛情を失い夜は外泊し週末には自宅に帰らず、結婚から生ずる責任を果たさず家計も省みません。合理的な解決をするため話合をしようとしても応じて呉れません。他人の前ではことさら私を自分の妻でないような素振りをし来客があつても私を除物扱いにします。「大学を出たけれど教養がない」といつて嘲笑します。
四、相手方の気質とは相容れず、今後婚姻を継続することは耐えられませんので離婚したいと思いますので御調停を申立ます。